ロンドンでCOVID-19のワクチン接種(一回目)をしました。
イングランドではここに来てワクチン接種対象年齢がどんどん下がってきております。
今か今かと待っていたワクチン、ついに私の番が回ってきましたのでワクチンを接種しに行ってまいりました。
現在33歳の私がワクチン接種対象グループに入ったのが5月22日の土曜日。
その時点ではテキストや手紙は一切届いておらず、BBCニュースでワクチン接種の対象になったことを知りました。
イギリスではワクチン接種の対象になると、GPや政府からの招待を待たずに誰でもこちらのウェブサイトよりワクチン接種の予約ができます。
その日の夜にワクチン接種を予約。
朝にチラ見したときには残っていた職場近くの接種会場の予約枠がなくなっており、仕方なく他の接種会場を探すことに。(家の近くの会場は距離的には近いもののアクセスが絶妙に悪く職場近くの会場を希望しておりました。)
副反応の話をあれこれ聞いていたので念のため翌日が休みの日がいいな…。
でもみんな考えることは同じ、どこの会場も土曜日の予約だけ全て埋まっている。(予約スロットは2週間先まで開放している模様。)
唯一土曜日の予約枠が空いていたのがHammersmith Vaccination Centreでした。
北ロンドンの我が家からは一時間ほどかかるがやむを得ない、悩んでいる間に枠が埋まってしまっては困ると一回目のワクチンはHammersmithで接種することに。
ちょうど一週間後、5月29日(土)の午前中の枠を予約できました。
翌日にはこのようなNHSからこのようなテキストが届きましたが、既に予約をしているので無視。
数日後には手紙まで届きました。ここまでされたら「知りませんでした~」って人はかなり減らせそう。
Hammersmith Vaccination CentreはHammersmith駅近くのNovotel内にあります。
昔その近くに住んでいたので毎日のように通りかかっていた場所。
まさかここでワクチンを受けることになるとは思ってもいませんでした。
Hammersmithの駅から徒歩5分ほどですので、西ロンドンに住んでいる方にとってはかなりアクセスがよいと思います。
駅からは「ワクチン接種会場こちら!!」みたいな大きな看板が会場までずっと続いておりますので、迷う心配はまずないです。
入口で予約番号を伝えて入場、このときにCOVIDの症状がないかどうか聞かれます。(ここでYesと答える人なんかおるんか?)
Hammersmithの会場はチェックインの後、接種という二段階式でした。
チェックインは有人。
予約番号を聞かれたのち、一回目の接種であることと個人情報を確認され、「今日のワクチンはファイザーだけどOK?」と聞かれました。
ワクチンは選べないのですが、もしここでファイザーを打ちたくない場合は拒否することはできるようです。
イギリスでは39歳以下はアストラゼネカ以外のワクチンが推奨されていることと、入荷の数や周囲の接種状況から多分ファイザーなんだろうと予想していたので私にとっては何の問題もなし。
例のワクチンカードはこの時点でもらえました。ロット番号のみ接種時に書いてもらうシステム。
チェックインを終えるとすぐさま接種ブースへ案内されます。
ファイザーのブースは全部で6つか7つありました。(一回目の接種の人は全員ファイザー、二回目の人には同会場でアストラゼネカの接種も行っているようでした。)
各ブース(といっても仕切りはなくテーブルが並んでいるだけ)は実際にワクチンを打ってくれる人と情報を入力する人の二人体制。
「過去7日以内に他のワクチン接種をしたか」、「アレルギーはあるか」、「出血性疾患はあるか」などの他、ethnicityに関する質問も受けました。
どのethnicityがどれくらいの割合でワクチン接種しているのかという調査のようなものでしょうか。
通っているGPはどこかという質問もありました。
副反応がひどくなった場合はGPに連絡する必要があるので、その関係での質問なのかもしれません。
「今日のワクチンはファイザーだよ、OK?」と最後にもう一度確認され、同意すると消毒もなしにブスッと一刺し。
接種担当の方は私の体に触れることもなく、一撃で仕留めて終了。
入場からここまでの所要時間、10分。
クイックサービスすぎるやろ。笑
ファイザーを接種した人はアナフィラキシーショックの可能性に備えて接種後15分間、会場で待機する必要があります。
が、誰も時間を管理していないので椅子に座って「そろそろ15分かな」って思うまで待つだけ。
日本なら正確に15分管理されそうなものですが、イギリスなのでこの辺は適当。笑
空いてる席に座って15分待ってね~と言われるだけ。
Well done!ってステッカーももらえた。子供かw
接種後は特に副反応はなく、腕に筋肉痛のような痛みが出た程度でした。
接種後すぐ:何もない。ワクチン接種後にランチに行ったし、ショッピングモールで買い物もできた。
接種後5時間:帰宅。副反応に備えて早めにシャワーを浴びたがまだまだ元気。腕が痛い気がする?と思ったけど多分気のせい。笑
接種後12時間:接種箇所に筋肉痛のような痛み。といっても痛くて腕があげられないというわけでもなく、日常生活には支障なし。
接種後24時間:この辺りが痛みのピーク。体調は至って良好。シティセンターに買い物に行けたし予定していたディナーにも行けた。
接種後36時間:多少の違和感はあるものの、痛みはだいぶおさまる。ほぼほぼ接種前の状態に戻る。
接種後2日間ひどい頭痛に悩まされたという同僚もおりましたので、会場にパラセタモール(痛み止め)まで持っていきいつでも飲める準備はしておりましたが、幸いなことに今回は出番がありませんでした。
記憶がある限りこれまでワクチンで接種箇所に痛みが出たことは一度もないので、それを考えるとやはり従来のワクチンよりは効力が強いのかなとも思いました。
ファイザーワクチンは2回目の接種の方が強い副反応が出る可能性が高いらしいので今からビクビクしておりますが、何とか乗り越えて早く自由になりたい!!
2回目の接種は8月中旬です。
まだまだ油断はできませんが、ひとまずの終わりが見えてきてホッとしております。
【アイルランド旅行】ロンドンからダブリンへ日帰り旅行。
まだまだある旅行記、ロンドン生活のあれこれと並行してマイペースに書いていきます。
2018年4月に行ったアイルランド、ダブリン。
まさかの日帰り。笑
なぜ日帰りにしたのか全然記憶がないのですが、ダブリンのホテルが思ったよりも高く、翌朝9時や10時のフライトで帰ってくるなら泊まる意味なくない?って感じだったと思います、きっと。
ロンドンからダブリンまでは空路で1時間半ほど。
時差はないので週末のショートトリップにぴったりの場所です。(時差があると翌週の仕事がキツイ…。)
朝6時半ごろの飛行機に乗って8時にはダブリンに着く予定でしたがライアンエアーだったのでお決まりのディレイ…。
朝一番の飛行機でディレイってどういうこっちゃ?って感じですよね。
結局ダブリンに到着したのは10時前、貴重な時間を2時間も無駄にしてしまいました。
まず向かうはギネスストアハウス。
アイルランド=ギネスというイメージをお持ちの方も少なくないはず。
ギネスストアハウスはギネスの歴史や醸造方法を学んだり、出来立てのギネスビールを味わうことができたりするテーマパークのような場所です。
チケットは事前にオンラインで購入しておきました。
一枚€17.50、時間指定ありのチケットです。
私たちは10時のチケットを購入していたのですが飛行機のディレイによりストアハウスに到着したのが11時。
入口に立っていたお兄さんに時間過ぎてるけど大丈夫かな?って聞いたら、「そんなん全然問題ない!いつでも好きな時に入れるよ」って言われました。
時間指定の意味よ…。笑(そのおかげで助かったけど。)
この辺、日本とはだいぶ感覚が違いますよね。
建物は大きいから目立つけど入口がわかりにくい。矢印に沿って進む。
人気アトラクションらしく人が多いので、人の波に乗っていってもたどり着ける。
入館すると人、人、人。こんなに人気とは知らなかった。
まずはギネスの醸造工程を学びます。(写真はほとんど撮っていない。)
一つ一つの展示に詳しい説明があるので基礎知識がない状態でいっても楽しめます。
オーディオガイドもあるようなので(日本語はないみたい)、より詳しく知りたい方はオーディオガイドを借りるとよいでしょう。
モルトを粉砕するミル。ギネス初のミルはブダペストの会社、Ganz and Co.によって製作されたのでGanzミルと呼ばれる。
イベントスペースもあり。Taste Moreというイベントが一時間ごとに開催されていた。
この方々が素晴らしいタップダンスを披露してくれ、その後ギネスの試飲サイズを配ってくれる。
チケットにはワンパイントビールの引換券がついてくるのですが、ここでテイスティングセット(数種類の中から好きな3種類を選べる)と交換することもできます。
でもまぁここで引き換えなくてもギネスのテイスティンググラスはゲットできるので、チケットは取っておくとよいかなと思います。(せこいw)
テイスティングルーム。テイスティングの仕方を教わることができる。ここでもギネスの小グラスをもらえる。
テイスティングルームはチケットなしで入場できます。
20人ずつくらいのグループ毎の案内なので、ドアが閉まっている場合は次の案内までその前で待ちましょう。
謎のおじさんw
そしてお待ちかね、7階の展望バーへ。
ここでチケットを引き換えました。
試飲で散々ギネス飲んでおいてあれなんですが、黒ビールはあまり好きじゃないので(え?w)Hop House 13(ラガー)のパイントと引き換えました。
Hop House 13は普段から買って飲むほど好きなビールです。
フルーティーなフレーバーが強いので好き嫌いは分かれそう。
すっきりした後味なので夏の暑い日にグビグビいけます。
アイルランドはもちろん、ロンドンでも大体どこのパブやスーパーにも置いてあるのでぜひお試しあれ。
ギネスストアハウスが思った以上に楽しく、なんと3時間も居座ってしまいました。笑
ビール飲みにダブリン行ったんかってw
フライトの時間が刻一刻と迫っており、慌てて残りの観光を済ませます。
ダブリン城の方に向かって歩いていくと、お城の裏手にChester Beatty Labraryという小さな図書館がありました。
図書館の中には博物館があり、小さいながらもコレクションが豊富なんですよ。
しかも無料、誰でも気軽に見学することができます。
日本を含めたアジアのコレクションも多いので楽しめるのではないかと思います。
ガイドブックや観光サイトにはあまり載っていませんがおススメの場所です。
チェスタービーティ図書館。入口も小さく見逃してしまいそう。笑
図書館からはダブリン城が見えます。
ダブリン城からブラブラ歩いてセントパトリック大聖堂へ。
アイルランドで一番大きい聖堂だそうです。
アイルランド最大という割にはコンパクト。
春なので花がいっぱい咲いていました。
入場料が確か€7くらいしたので中は見なくていいかと外だけ見学。聖堂見飽きる問題、ヨーロッパ在住者ならわかってくれるはず。
あとはひたすら街ブラ。
思い返せばダブリンではスーパーに行きませんでした。
旅行先では買うものがあろうとなかろうと必ず覗くのですが…。
ロンドンとダブリンは売っているものも似ていると思うので買いたいものはなかったかもしれませんが、行っておけばよかったです。
セットパトリック大聖堂からシティセンターへ向かって歩いている途中にクライストチャーチ大聖堂が見えた。
隣の国なのにロンドンとは違う街並み。
有名なテンプルバー。なぜ有名なのかは知らない。笑
アジア人観光客がめちゃくちゃ多かった。ここに地元の人は来るのだろうか?という素朴な疑問が生まれた。
ダウンタウンを歩いていると突如現れる巨大な針。The Spireという尖塔。映画だと上空から落ちてきてここに刺さるパターンだな…などと考えた。
政府系の建物かな?と調べてみると中央郵便局。
かなり駆け足でのダブリン観光。
結果的にビール飲みに行ったみたいになってしまいました。笑
やはり日帰りはちょっと無理がありましたね、物足りなかったです。
実は去年のイースターにアイルランド旅行(ダブリンと北アイルランドのベルファスト)を予定していたのですが、COVIDでキャンセルになってしまいました。
あれから一年ですがまだ国外にはしばらく出られなさそうですね...。
状況が改善したらダブリンリベンジを果たしたいと思っております。
コロナ禍のロンドンで歯医者に行ってきました。
私のブログで一番読まれている記事はEU Settlement Scheme申請に関するものなのですが、それと同じくらい歯医者に関する記事もよく読まれていることに気付きました。
みなさんロンドンで歯医者に行く必要に迫られて私の検索しているときに私のブログを見つけてくださったのでしょうか。
実はつい最近また歯医者に行きましたので、コロナ禍での歯医者の様子について私の経験からわかることをお伝えしようと思います。
これまでの歯医者関連の記事を貼っておきますので、必要に応じてご覧ください。
まず、今回歯医者に行くことになった経緯から。
実は少し前から食事のときに奥歯に違和感を覚えることが何度かありました。
痛いってほどでもないし、しみるってわけでもない、でもよく同じ場所に食べ物が挟まるなってことが続いていました。
正直歯医者なんて行きたくないので、見て見ぬふりというか気付かぬふりをしていたのですが、まだ当分日本に帰れそうにないしもし虫歯だとして悪化したら大変なことになるぞと歯医者に行くことを決意。(数年前、夫がルートカナルが必要なほど虫歯が悪化して£700請求されたことがいまだに恐怖w)
問題はコロナ禍でNHSの予約を受け付けている歯医者があるかどうか。
NHSだと診察が£23.80なのに対して、プライベートだと診察を受けるだけで£70程度しますからね、コロナ禍といえどNHSの予約枠を確保したいものです。
前回詰め物が取れたときに電話したとき家の近所のNHS対応病院は全滅でしたので、地下鉄に乗って行かなければならないものの、2019年にロンドンで初めて行った歯医者(職場の近く)に電話してみることに。
普段はオンライン予約を受け付けている歯医者ですが、現状では電話予約のみでした。
電話して「NHSの予約枠ありますか?」と聞いたところ、初診かどうかを聞かれ「前に一度行ったことあります」と伝えるとNHSの予約を取ってもらえました。
既存の患者のみNHSを適用しているのか、新規でも受け入れてもらえるのかはわかりませんが、なんにせよ助かりました。
クリニックによって状況は違うと思うのですが、私が通っている歯医者での治療までのタイムラインを参考までに記しておきます。
4/21(火):
午前中に電話で問い合わせる。
同じ週の金曜日の予約を取ってもらう。(これが最短と言われた。)
電話で診察の予約を取るとテキストでコンファメーションが送られてきます。
その後、予約が近づいてくるとオンラインで問診票を埋めるようにもう一通テキストが届きました。
個人情報に変更はないか、NHSの無料または減額診察の対象者か(ほとんどの方はこちらには当てはまらないと思います)といった従来の質問フォームに加え、COVIDの症状はないかといった項目が新たに設けられていました。
4/23(金):
診察を受ける。
料金は前払いで£23.80。(£1.10値上がりしている!)
レントゲンも撮って診察時間5分ほど。笑
古くなった詰め物の周りが削れて歯と歯の間に隙間ができているため、補強する必要があると言われる。(この時点で値段は£150と伝えられ、同意書にサイン。)
歯の間にプラークが溜まっているため、治療を受ける前にHygienist(歯のクリーニング)の予約を取るように言われる。
4/24(土):
Hygienistの予約…のはずが担当者の体調不良により当日キャンセル。
電話を逃してしまったのでテキストが来ていた。
電話をかけて予約を取りなおしてもらう。
4/27(火):
Hygienistの予約、今回はキャンセルされなかった!笑
30分間のクリーニング。(前払いで£69.50)
5/5(水):
新しい詰め物を入れてもらう。(前払いで£146.50)
治療時間は15分ほど、あっという間です。
前回Hygienistの予約を平日に変更したため、休日料金との差額である£3.50を治療費から差し引いてもらいました。
予約するときに特に何も伝えなかったのですが、前回と同じ方が治療してくれました。(基本的には担当制、なんかな?)
予約の際に、・問診票は事前にオンラインで仕上げておくこと、・時間より早く来ないこと、・付き添いを連れてこないこと、・到着したらドアベルを鳴らして指示があるまで外で待つこと、などを告げられました。
待合室を使えないので予約の時間をピンポイントで狙って行くのがちょっと大変なのですが(外で待つの寒いし…)、それ以外は通常時となんら変わりないように感じました。
クリニック内で他の患者さんと同じ空間を共有することがほぼないので、通常時より安全な気すらします。
£150は払ったものの食事中の違和感もなくなり一安心!と思ったのも束の間、実はこの一週間後に突然口の中に謎の白いカケラが落ちてきました...。
一瞬歯が欠けたのかと焦りましたが、どうやらそうではなさそう。
特に痛みも出なかったため本当に「謎の白い物体」だったのですが、詰め物を入れてもらった場所から落ちてきた気がするので念のためもう一度歯医者に連絡。
5/13(木):
一週間前に入れてもらった詰め物らしきものが取れたので、もう一度診察を受けたいと電話して翌週に予約を取ってもらう。
5/19(水):
再び歯医者へ。
どうやら詰め物の場所が悪いらしく(歯と歯の間なので取れやすいらしい)、一部が欠けたもよう。
無料で直してもらえました。
もし今後また取れるようなら大きめの詰め物をする必要があると説明を受けました。
個人的な感想としては、イギリスの歯医者は手際がよく無駄な時間がないので治療費が高い以外は日本の歯医者よりよいかも、と思っています。
診察と治療を同じアポイントメントで行うことがないので(緊急時はやってくれるのかもしれないですが)、前の患者さんの治療がずれ込むことがなく仕事の前や昼休みなどに行っても時間通りに進むのが助かります。
逆にいえば日本の歯医者のように至れり尽くせりな診察ではないので、その辺りが不安な方は日系の歯医者の方がいいのかもしれません。
ロックダウンが明けたとはいえまだコロナ禍、歯医者へ行くのをためらっている方もいらっしゃるかと思いますが、我慢は禁物です。
歯の問題は一度発生してしまうと治療しない限り治りませんからね…。
こちらの記事がどなたかの参考になれば幸いです。
【イラン旅行】ゴム:イスラム教シーア派第二の聖地ゴムのハズラテ・マアスーメ廟。
カシャーンからテヘランまでの道中にある小さな街、ゴム。
マシュハドに次ぐシーア派第二の聖地です。
十二イマームのうち唯一イランに埋葬されているのが第8代のイマーム・レザー。
マシュハドに聖廟があるため、こちらがシーア派の聖地になっています。
ゴムはそのイマーム・レザーの妹ファーティマが埋葬されているため第二の聖地といわけです。
観光客より巡礼者が多く、私たちがこれまで訪れたイランのどの都市とも全く違う雰囲気でなぜか緊張しました。
女性はほとんど全員チャドルを着用しており、スカーフを頭にのせているだけの私は浮きまくり…。
ファーティマが眠るハズラテ・マアスーメ廟。
ドライバーのおっちゃんが聖廟前まで連れて行ってくれて、そこでどこからともなく現れたマアスーメ廟のスタッフにバトンタッチ。
聖職者の男性で、私たちのような観光客に聖廟内を案内するのも仕事なんだとか。
女性はチャドル着用が必須で、観光客はド派手な(!)チャドルを貸していただけます。
入口には男女別のセキュリティーがあり、そこでもたもたしているとお姉さんがやってきてチャドルを着せてくれました。優しい。
スタッフの方に写真を撮ってもいいかと聞くと「どうぞたくさん撮ってください」とのこと。
イスラム教って意外と(というのも失礼かな?)こういうところ寛容。
女性用入口。キラキラ。
男性用入口。こちらもキラキラ。
ムスリム以外は建物内には入ることができないので外から静かに見学。
イランでモスクや聖廟をたくさん見たけれど、ここは本当に雰囲気が全然違う。
熱心に祈っている方がたくさんいらっしゃいました。(他の場所のムスリムが熱心じゃないというわけではないんですよ。)
広い敷地なのに本当に人が多い。
金色に輝くドームの中にファーティマの聖廟がある。
二人で写真撮りますか?と写真まで撮ってくれる。こんな神聖な場所を見せていただきありがとうございます、という気持ち。
私はイスラム教徒ではないのですが、イスラム教とともに生きるイランの人たちの生活をほんの一瞬ですが垣間見られた気がして、言葉にはならない感動がありました。
これでイラン旅行の全ての日程が終了。
ゴムを後にしてテヘランに戻ります。
ゴムからテヘランへ戻る途中に見た塩湖。
空港近くのIBIS HOTELに宿泊し翌朝空港へ向かったのですが出国手続きに時間がかかりすぎてめちゃくちゃ大変でした。
到着日のことを思い出しイランの空港は何があるかわからないからと3時間前に空港へ行ったのですが、外国人用の出国カウンターが2つしかなく。(イラン人用は10個くらいある。)
しかもそのカウンターが全然機能していないので本気で飛行機に乗り遅れるかと思った。
最終的にはイラン人専用のカウンターへ行って、「今行かないと飛行機に乗れないから通してください」とお願いしたら難なく通れた…なんやねんw
搭乗前にトイレに行きたかったのにそんな余裕もなく、シートベルト着用サインが消えるまでは自分との闘いでした。笑
テヘランから出入国する方が大半だと思いますが、ホメイニ空港は鬼門です。
みなさんお気をつけて…。
【イラン旅行】カシャーン:アガボゾルモスク、世界遺産フィン庭園、そしてタイルワークが美しいバザールへ。
カシャーンは小さい町ながら見どころが結構多いのです。
続いてはアガボゾルモスク。
シラーズやイスファハーンで装飾たっぷりのモスクをたくさん見てきたので、こちらのモスクはかなり質素に見えます。
モスクがシンプルな分、ブルーやターコイズのタイルワークが映える。
モスクの下にあるのはマドラサ。
十二イマーム派が認める歴代イマームの名が記されている。
ご存知の方も多いとは思いますが、イランでは国民の大多数がイスラム教シーア派を信仰しており(イスラム教全体では少数派)、そのシーア派の主流といえる信仰が十二イマーム派なんですね。
ここらへんの説明を書くと勉強ブログのようになってしまうので割愛しますが、要は誰をイマームとして認めるかという話で、イランの国教である十二イマーム派が認めるイマームはこの12人なのです。
エイワーンもシンプル。ターコイズの装飾がオシャレ。こういう服のデザインありそう。笑
夕食はホテルでいただきました。
ご飯食べたいってお願いして席に座ったらあれこれ勝手に出てきた。笑
テラス席になっていて中庭を見ながら食事できるので、カシャーンではホテルで食事するのもよいと思います。(カシャーンには同じスタイルのホテルがたくさんある。)
カシャーン一日目はこれにて終了。
…なのですが、翌日ゴムに向かう前に半日だけ引き続きカシャーン観光をしております。
分けて書くほどの量でもないので、こちらの記事にまとめて書こうと思います。
典型的なペルシャ庭園。
朝一番、まずはフィン庭園へ。
カシャーンで唯一ユネスコ世界遺産に認定されている場所です。(ユネスコは信じない派ですがね。)
フィン庭園はサファーヴィー朝のアッバース1世の時代にどこか他の場所で造られ、後に移築されたのではないかと言われています。
明確な資料はないものの1590年までには建築が完了したとみられており、イランに現存する最古の庭園である可能性が高いです。
庭園内には水路が張り巡らされており、全て正面のメインの池に繋がっている。
子どもたちが遊んでいる様子が描かれている。モザイク装飾が多いイランでは珍しい。
カシャーンで最後に訪れたのはバザール。
カシャーンはその昔タイルの町として知られていたそうで、職人技が垣間見られる素晴らしい造りになっている。
シラーズやイスファハーンのバザールと比べるとかなり小さく、売っている物も日用品がメインでお土産探しには向かないと思います。
ただ、バザールの美しさでいうとカシャーンが一番。
カシャーンの人たちの日常が今も昔もここで繋がっているんだなと思うと感動します。
昔ながらの日本の商店街みたいな雰囲気もある。笑
ここのドーム屋根が本当に綺麗でずっと見ていられる。
これまた船場を思い出すごちゃごちゃ感。笑
バザール内でイランの伝統的なアイスクリームを食べた。
昼食はガイドさんが連れて行ってくれたレストランで食べました。
イランの伝統的なスタイルのレストラン。
イスファハーンで行ったところと似ている気がします。
床で食べるのがメインですがテーブル席もあったのでそちらに着席。
ガイドさん(私と同年代と思う)に床には座らないのかって聞いたら「テーブルの方が楽」って言っていました。親近感わく。笑
お座敷席よりテーブルの方が楽ですもんね。
食事の写真が一枚もないのは多分、お腹が空いていてそれどころじゃなかったんだと思います。笑
夫が頼んだドリンクの見た目が気持ち悪かったので、その写真だけ撮っていました。
ゼリーが大量に入った甘い飲み物。ゼリーがおたまじゃくしに見えてゾワゾワする。笑
カシャーン観光も終了。
素晴らしいツアーを組んでくれたこととカシャーンを案内してくれたお礼を言って、ガイドさんに別れを告げます。
ロンドンへの帰国便は翌日の午前だったため前泊するためにテヘランへ向かいます。
イラン旅行を終える前にもう一ヵ所立ち寄る場所があります。
カシャーンとテヘランの間にあるシーア派の聖地、ゴムへ。
【イラン旅行】カシャーン:スルタン・アミール・アフマドバスハウスと絨毯職人の邸宅タバタバイハウス。
朝早くイスファハーンを出て途中でアビヤーネ村を見学、お昼過ぎにはカシャーンに到着。
カシャーンで宿泊したのはこちら。
どの部屋からも綺麗に整備された中庭が見える造り。
ツインの部屋でしたが二人には十分すぎる大きさ、バスルームも広くて清潔でした。
ランチをまだ食べていなかったので、まずは腹ごしらえ。
宿泊しているホテルの近くにあるホテル(ややこしい)内にあるレストランへ行きました。
カシャーンまで連れてきてくれたドライバーのおっちゃんが「ここ美味しいよ」と言っていたので。
ラムの巨大ミートボール。
記憶が曖昧なので100%の自信はないですが、場所は多分ここ。
カシャーンでは有名なホテルらしく、中庭が広くてとても綺麗でした。
レストランは半地下のような場所にあります。
腹ごしらえもして、ようやくカシャーン観光開始。
私が紹介した旅行エージェントはカシャーンに住むご夫妻が経営しており、カシャーン観光の際はそのご夫妻がガイドしてくださいます。
まず最初に向かったのはスルタン・アミール・アフマドバスハウス。
カージャール朝時代に建てられた公衆浴場が地震によって倒壊、現在残っているのはセルジューク朝時代に再建されたものだと言われています。
公衆浴場なのに内装が豪華。シラーズのバスハウスより華があってよい。
公衆浴場には蒸し風呂や垢すりなどがあり体を清潔に保つ役割はもちろん、社交の場としての役割も果たしていたんだそうです。
砂漠に隣接するカシャーンは昔から水が豊かで貿易の中継地点になると同時に、陶磁器や絹織物の生産が盛んで発展した商人の町でした。
そんな商人たちがこのバスハウスで情報交換したり世間話をしたりしていたんでしょうか。
浴場の屋上。インスタやブログにたくさん取り上げられて、Instagrammableな景色として人気らしい。今どきなんでもインスタやな…。
シラーズやイスファハーンとは全く違う街並み。
続いてはタバタバイハウス。
19世紀にカシャーンで財を成した絨毯商人の邸宅です。
タバタバイハウスには40以上の部屋があるらしい。絨毯商売ってそんなに儲かるんかぁ…。
ガイドさんが撮ってくれた写真。いろんなフォトスポット知ってるな。
ドーム型天井の装飾が特徴的。
窓から光が差し込んでキラキラしている。
カシャーンには「傑作」といわれる建築物が数多く残されている。タバタバイハウスもその一つ。
次はモスクへ向かうと言っていたのに、突然どこかの城跡で車を降ろされる。笑
城跡といっても何もないだだっ広いグラウンドのよう。
一週間のイラン旅行でだいぶ日焼けした私。
ここで聞いた歴史の話は全く覚えていないのですが、私たちの前に案内した観光客がイラン出国後にイスラエルへ行き空港で何時間も尋問されたという話だけめちゃくちゃ覚えている。(何とか入国した後に連絡がきたんだそう。)
国と国との関係は色々あるんでしょうが、イラン行っただけでテロリスト扱いされるのも困るわ。
イラン旅行は最高だったので後悔なんて全くないのですが、今後アメリカに入国せずとも乗り換えで空港を使うことくらいはありそうなので、その時の手続きとか考えたら面倒ですね…。
【イラン旅行】アブヤーネ村:イランで一番美しいといわれる村とは。
イラン旅行も残すところあと2日。
イスファハーンを出てカシャーンへ、2時間半ほどのドライブ。
日本人にはあまり知られていないかもしれませんが、カシャーンは世界的に有名なバラの産地なのです。
ドライバーが途中で車を止めてバラが咲いている場所を見せてくれました。
落ちているバラを拾っていたら、横でドライバーがバラをガンガン摘んでいた。いや、摘むというよりもぎっていた。笑
カシャーンのバラは香りがとても強い。でも嫌味な香りではなく上品な香り。ローズウォーターやローズジャムを作るんだそう。
一応ゲートみたいなところがあったし、きちんと管理されているところなのかもしれない。それでもドライバーはどんどんバラを摘んで私たちにくれる。いいんか?笑
ドライバーが撮影用の小道具まで持っていて笑ったw
インスタに載せなきゃだからね~ってあれこれ写真を撮ってくれる。全てドライバーの指示。笑
カシャーンまでの道中にあるアブヤーネ村という小さな村に寄り道。
山のふもとにある村で、ここに住む人たちは今でも昔ながらの生活を送っています。
アクセントや服装もイランの他の地方とは全く違うようです。
赤土で造られた家や建物がこの村の特徴。
アブヤーネ村にの詳しい歴史はわかっていないのですが、考古学者によると1500年前にはすでに存在していたのではないかと言われています。
セルジューク朝、サーサーン朝、サファーヴィー朝、カジャール朝時代の考古学的遺跡も発見されており、文化的な面だけでなく歴史的にも重要な村なんだそう。
かつてはゾロアスター教を信仰していた村だったため、その名残が随所に見られます。
これは確か聖廟。
聖廟のバルコニーから見える景色。
歩いてたら家の中からおばあちゃんが出てきてお土産を押し売りしてきてビックリ。かなり観光地化している模様。
何もない。村の中をひたすら歩き続ける。
ロバで荷物を運んでいる。これが日常なら確かに近代化前の生活といえる。
正直言って、この村のためだけにわざわざ時間をかけて行くほどの価値は感じませんが、イスファハーンからカシャーンへ行かれる場合(その逆でも)は立ち寄ってみてもよいかも。
1時間半ほどあれば見て回れる小さな村です。
また同じドライバーさんの車に乗り込みまして、イラン旅行最後の目的地カシャーンへ向かいます。
そうそう。イスファハーンからカシャーンへ向かう途中、幹線道路の脇に突然大きな建物が現れるんです。
何かと思ったらウラン濃縮施設なんだそう。(そんなん突然言われたら緊張するやん…。)
ドライバーのおっちゃんは「このせいでアメリカから制裁受けてるよ、ははは〜」って笑ってたけど、何て反応すればいいか困るやん…。
核施設なんてものは砂漠のど真ん中や軍事基地の地下に作ってるイメージだったのですが(ドラマの見過ぎ?笑)、幹線道路のすぐ横、観光客も多く通る場所に建設していることに驚きました。
もちろん厳重なセキュリティで守られていますが、それにしてもな。
一種の観光アトラクションにしてんのかなとすら思えるほどの目立ちっぷり。
まだまだ謎が多いイランです。