顔面蒼白のBRP紛失事件!BRP紛失時にやるべきこと。
イギリス在住の方、またはイギリスに住んだ経験がある方なら、BRPがどれほど大事なものかご存知かと思います。
BRP(Biometric Residence Permit)とは、日本でいう在留カードのようなもので、イギリスに合法的に滞在していることを証明する、とってもとってもとっても(大事なので三回言います!)大切なカードです。
ワーホリの際に使用していたBRP。指紋情報が登録されていて、イギリス入国の際は毎回指紋を照合されます。
私は2017年10月にギリシャに旅行に行った際に、そのとっても大切なBRPを財布ごと、見事にスられました。
長くなるので詳細は割愛しますが、クレタ島→サントリー二島→ミコノス島とアイランドホッピングをした後にたどり着いた最終目的地、アテネで街歩きをしている最中にやられました。
気付いたらショルダーバッグのジッパーが開いていて、「あれ?さっき閉めたはず…」という嫌な予感とともにバッグの中を確認すると、案の定財布がなくなっていました。
私自身も、一緒にいた夫も全く気付かず。
まさにプロの犯行!悔しさや悲しさを通り越して、感心しましたね。笑
財布自体は数百円の安物、現金も50ユーロほどしか入っていなかったので諦めがつきましたが、なんと運悪くBRPを財布の中に入れていたのです。
外国人にとってパスポートの次に大切なBRP、しかも盗難に遭った翌日にはロンドンに戻る予定でしたので、文字通り顔面蒼白になりました。
BRPを紛失するなんてマヌケな経験はしないに限りますが、今後どなたかが紛失してしまったときのために、BRP紛失時の手続きを書いておこうと思います。
BRPを紛失してしまって意気消沈中の方、同じようなおバカがここにいます。
安心はしてほしくないですが、少しでも気休めになれば幸いです。笑
1. BRPを紛失したことをGOV.UKのウェブサイトで報告
まず、BRPを紛失したことをイギリス政府のウェブサイト、GOV.UKより報告しなければなりません。
こちらのサイトから報告します。
「イギリス国内で紛失した場合」、「イギリス国外で紛失した場合」によって分けられていますので、紛失状況に応じて報告してください。
紛失した日、場所、BRP番号などを入力します。
注意しなければいけないのは、一度紛失の報告をしてしまうと該当のBRPが無効化され、二度と使用できないということです。
盗難にあった場合、見つかる可能性は極めて低いと思いますが、部屋のどこかで紛失してしまった場合などはくまなく探して、どうしても見つからない場合に報告してください。
BRPの紛失を届け出るとHome Officeからこのようなメールが届き、今後どのような手続きが必要なのかを教えてくれます。
2.警察に行って紛失・盗難証明書を発行してもらう
新しいBRPを申請する際に必要になります。
私の場合、アテネの繁華街で盗難に遭いましたので、まずは最寄りの警察署へ行きました。
すると、観光客専門の警察署(Tourist Police)があるから、そこへ行って盗難届を提出しろとのこと。
地元警察では観光客の居心地がよくないだろうから、専門の警察署があるんだそう。
余談ですが、私はこのアテネの警察で生まれて初めて「牢屋に入った囚人」を目にしましたww
カウンターのすぐ横にドラマに出てくるような牢屋があって、その奥から歯がスッカスカに抜けたおっちゃんに『お姉ちゃんどこから来たの~』って絡まれてめちゃくちゃ怖かったですw
居心地がよくないというのも納得。
その後、夫に付き添ってもらって教えてもらった観光警察へ。
そこには同じようにスリにあった観光客がわんさかいましたw
居心地どうこうより、単純にスリに遭う観光客が多いから専門の警察署があるんじゃ…。笑
警察署のおじさんも慣れたもんです。
『はい、この紙に盗られた日時と場所、盗難物の内容書いてね~』って。
そんなこんなで、一時間ほどで盗難証明書をゲットし、そのままホテルへ戻りました。
アテネの観光警察で提出した盗難届。コピーを取った後は原本を返却してくれるので、大切に保管しましょう。 新しいBRPの申請に必要です。
(こんな軽いノリで書いていますが、当時は本当に落ち込んだし、異国の地で最悪な目にあって子供のように泣きましたw)
3.Replacement BRP visaを申請する
海外でBRPを紛失したときに面倒なのがこれです。
ワーホリ中にイギリス国外に出るときは必ずBRPを持参して、帰国時にイミグレーションでBRPを提示しなければなりません。
しかし、私はBRPを紛失してしまったので、提示できない。
新しいBRPはイギリス国内でしか申請できません。
海外で紛失した場合はreplacement BRP visaなる、仮のBRP(一回のみ有効)を国外から申請しなければなりません。
そのお値段£154(約23000円)。驚愕。
発行にかかる日数は最大15営業日、でもお金を払えば早く審査できるよ!って書いてああります。
いや、この国は本当に外国人ビジネスが上手いね。
私がスリに遭ったのは帰国予定日の前日。
今から申請しても絶対間に合わねーーーって状況だったわけです。
そこでやけになった私は、どうせ間に合わないならとにかくイギリスに戻ってイミグレーションで事情を説明しようと。
そこで入国できないと言われたら、その場で日本行きのチケットを買って日本で2週間のんびり過ごそうと、そういう結論に至ったわけです。笑
最初に言っておきますが、この方法はおススメできるものではありません。
正規の手続きを踏んでいないわけですからね…。
絶対に!とは言いませんが、真似しないでください。
真似するときはリスクを考えた上、自己責任で真似してください。
まず問題はアテネからロンドンまでの飛行機に乗れるのか。
そのときに私たちが予約していたフライトは、運悪くライアンエアー。
(ライアンエアーが悪いわけじゃない、財布をスられた私が悪いんだけどもw)
ライアンエアーにはビザチェックなる制度があります。
EU/EEA加盟諸国以外のパスポートで搭乗する場合、目的地のビザを持っているか(ビザ免除の場合はビザ免除で入国できるパスポートを持っているか)をチェックされます。
日本人がイギリス以外の国からライアンエアーでイギリスに戻る場合、パスポートと同時にイギリスに住んでいることを証明するBRPの提示を求められることが多いのです。(毎回ではない、10回旅行したら7回は提示を求められるくらいの確率。)
もし搭乗前にBRPの提示を求められたら、私は飛行機に乗ることすらできません。
どんな博打や。。。
結果を先に言うと、この時はBRP提示を求められることなく、パスポートの提示だけで搭乗できたんですね。
あとから聞いた話、同じライアンエアーでも空港によって対応が異なるそうなんですが、まあ信用できませんよねw
ただただ、自分の運のよさに感謝しました。
無事にイギリスまでは辿り着いた。
残る関門はあと一つ…恐怖の入国審査。
パスポートとアテネの警察でもらった盗難証明書、紛失したBRPのコピー(運よくスキャンデータを持っていたので警察署で印刷してもらった)を手に握りしめて、自分の順番を待つ。
夫はEUレーンで先に入国を済ましていたため、独りぼっち。
どうか、どうか、どうか優しいオフィサーのカウンターに当たりますように…と願いながら待つしかできない。
順番がきて呼ばれたカウンターへ。
「あの…ホリデーでギリシャに行っていたんですがアテネでBRPを入れていた財布を盗られてしまって…。これが警察署でもらった盗難証明書と、あとは失くしたBRPのコピーもあります。」とオフィサーに説明。
するとオフィサーは深くため息をついて、『君もなの??』とため息。
なんと、私の前に同じオフィサーのカウンターで入国審査を受けていたおじさん、旅行なのにBRPを自宅に置いてきてしまって手元にないらしいwww
どんな偶然www
別のオフィサーがやってきて、パスポートと提出した書類を手に奥へ消えていく。
『そこに座って待ってて』と指示された場所に座って待つ。
待っている間にBRP持ってき忘れおじさんと世間話。
『君もBRP忘れたの?』
「いや、私はギリシャでスられて…」
『それは災難だったね』
「入国できるのか不安です」
『大丈夫だよ!BRPなんかなくたってイミグレーションのデータベースには僕たちの情報が全て入ってるんだからさ!』
仲間がいて心強かったです。笑
あのときのおじさんありがとう。
15分くらい待ったかな、おじさんが呼ばれて、その次は私。
オフィサーに『こんなこと今回だけだよ、家に帰ったらすぐに新しいBRP申請してね。』って言われて、入国させてもらえましたーーー。涙
あのときのオフィサー、ありがとう。
意地悪な人に当たらなくてよかった。涙
もう一度言いますが、この方法にはリスクがあります。
私は合法的にイギリスに滞在できる権利を持っていたし、仲間のおじさん(笑)が言う通りデータベースにはその情報が入っているんだと思います。
でも、イギリス入国時にはBRPを提示しなければならないというのが、イギリス政府が定めているルールです。
そのルールを守らない場合は、たとえ入国拒否されたとしても文句は言えません。
どうか海外ではBRPの扱いに気を付けて、決して、決して、決して、紛失しないように最大の注意を払ってください。
4.新しいBRPを申請する
無事に入国できましたので、新しいBRPを申請しなければなりません。
BRPは紛失した日より三ヶ月以内に新しいものを申請する必要があります。
期限内に申請しない場合は£1000の罰金(15万円弱)、そして強制退去の対象になります。こわ…。
記事が長くなりましたので、新しいBRPの申請方法に関しては次回の記事に持ち越したいと思います。