【イラン旅行】テヘラン:宝の山イラン国立博物館とテヘランの中心ゴレスタン宮殿。
ロシアに続きまして、次は2018年5月に行ったイランのことをあれこれ書こうと思います。
テヘラン、シラーズ、イスファハーン、カシャーンを8泊9日という短期間で駆け抜けました。
見どころが多すぎて記事が多くなると思うのですが、イランに興味のある方はお付き合いください。
そもそもなぜイランに行こうと思ったのか。
これまた高校時代に遡るのですが、世界史の資料集で見たペルシャ建築や美術がそれはもう美しく、生きている間に一度は行きたいと願っておりました。
あとはカナダ留学時代にイラン人の友人ができまして、彼らの母国が気になったというのも理由の一つです。
夫は『えー、イラン?行って何するん?』と渋っていたのですが、ゴリ押ししてイラン旅行を計画するに至りました。
まずイランに行くにはビザと海外旅行保険(現地の空港で加入)が必要です。
ビザあれこれに関しては調べればたくさん出てくると思いますので私のブログでは割愛します。
ちなみに、イランへ入国するとアメリカやイスラエルへの渡航が難しくなりますので、イランの「敵対国」に行かれることが多い方は事前にきちんと考えておいた方が良いです。
イランへの入国経験のある私が今アメリカに行くにはビザ免除プログラム(パスポートとESTAのみで渡米すること)は利用できず、アメリカ大使館まで観光ビザ取得のために面接に行く必要があります。
イラン旅行の際に利用したエージェントについては以前記事にしておりますので、そちらをご覧ください。
当初私たちは個人旅行を計画していたのですが、あまりにも情報が少なく英語でホテルを検索してもヒット数がかなり少なかったのでそれならばエージェントにまかせてしまえという結論に至りました。
往路はヒースローからテヘランへ。
ブリティッシュエアウェイズの直行便です。
CAが全員おじさまで驚く。(CA全員が50〜60代の男性ってなかなかないですよね?)
フライト中は自由ですが、テヘラン空港に降り立つときに女性は頭を何かでカバーする必要があります。
ヒジャブである必要はなく、スカーフで大丈夫です。
また女性がお尻を見せるのはよくないと思われているらしいので、腰全体をカバーできるような丈の長めの服を着用してください。
空港到着後、事前に申請していたにも関わらずビザ発給に1時間かかり、さらにイミグレーションのシステムダウンより入国審査カウンターでさらに2時間待たされる。
イライラが募る中ふと横を見るとアジア人男性二人組が手錠をかけられている...なんじゃこの国と思いましたよ正直。笑
やっとの思いで入国。
幸い空港に迎えが来ておりましたのでホテルまでの道で少し休むことができました。
朝6時半にランディングしてホテルに着いたの11時過ぎ...。
テヘランで宿泊したホテルはこちら。
普通の観光ホテルといった感じで特に不便はありませんでした。
朝食も美味しかったです。
ホテルでローカルガイドと落ち合って、まず向かったのはイラン国立博物館(考古学博物館)。
多数の考古学コレクションを有しており、イランで最大規模の博物館です。
イランではガイドが私たちのチケットをまとめて購入し最後にまとめて清算するようにしていたため、一つ一つの観光地の入場料は覚えていません。
そのためチケット料金に関する情報は割愛します。
そうそう、イランでは外国発行のクレジットカードが使えないので現金を用意する必要があります。
私たちが行ったときはアメリカがイランに経済制裁を課しているのが理由で(本当の理由はわかりませんがガイドにはそう言われた)街中の両替商が閉まっており、ホテルで闇両替みたいなことをしました…。
イギリスポンドでも両替してもらえましたが、USドルが流通しているようですのでドル(またはユーロ)にを持っていくのが良いと思います。
空港のビザカウンターはドルかユーロしか受け取ってもらえません。
博物館のエントランス。大きな荷物はこのエントランスの横で預ける必要がある。
ペルセポリスで発見されたレリーフ。ダレイオス1世への謁見の儀式を描いている。保存状態がよすぎて驚く。これは間違いなくすごいお宝。
こちらもペルセポリスより。貢物を持って王に謁見する属国の人々たちの様子が描かれている。紀元前にこのような彫刻を創る技術があったことにただただ驚く。
各国の服装の特徴や献上品などをイラストで表している。
写真はあまり撮らなかったのですが、とにかく考古学的お宝の山です。
端から端までじっくり見て回ると所要時間は2時間くらいでしょうか。
ヨーロッパの博物館のようにあれこれ説明書きがあるわけではないので、ガイドを雇って行くのがよいかなと思います。
国立博物館からタクシーで次の目的地へ。(移動手段は全てガイドまかせ。)
タクシーに乗る前にガイドが「見せたい場所がある」と。
カージャール朝時代にドイツ人の協力で建てられた門。テヘランを象徴する建築物の一つ。
これは確か外務省だった気がする。
タクシーで5分ほどの距離にある次の目的地、国立宝石博物館。
国立銀行の地下にあるお宝ザックザクの博物館。
ガイドによるとテヘランに来たらまずこれを見ないといけないと。
建物が地味すぎて、事前情報なしではここに宝石博物館があるとはなかなか気付かない場所にあります。
厳重なセキュリティチェックがあり、博物館内ではカメラはもちろん手荷物も携帯電話もすべて預けなければいけません。(なので写真が一枚もない。)
そんな厳重な警備の中どんなお宝が眠っているのかと気になったら、ぜひご自身で訪れてみてください。
ダイヤモンド、ルビー、サファイヤ、エメラルド…宝石の輝きで部屋が明るく感じるほどでした。
時間が限られておりますのでどんどんと観光していきます。
続いては宝石博物館からまたしてもタクシーで5分ほどの場所にあるゴレスタン宮殿。
アフシャール朝滅亡後、混乱するイランを統一したカージャール朝が首都をテヘランに移し、建設した宮殿です。
テヘランが首都になったのって歴史上だと結構最近なんですよね。(それを言うと東京が首都になったのも最近か。)
一部修復中でした。
イランの建築物って色使いにセンスがある。
敷地内に入ると一番に目にするテラス。キラキラ。というよりギラギラ。
大理石で作られた玉座。戴冠式などの儀式用。人が玉座を支えているデザインなのがヨーロッパ諸国との違いを感じる。
こういうデザインや色使いはアラブって感じがする。
中庭。かわいい。室内のギラギラ具合とのギャップがすごい。
イスラム教は偶像禁止なのでアートも風景画や幾何学文様みたいなのが多いのだが、こういうアートはOKなのか?
宮殿の中心部に入る。入口からギラギラ。
謁見の間。文字通り皇帝に謁見する場所。各国からイラン皇帝への贈答品が展示されている。この部屋は上品さがあって好き。
鏡の間。各国大使や使節団を迎え入れる場。日本から来てここに通されたらビックリするやろうな。笑
輝きの間。その名の通り輝いております。ここでリラックスできるんやろか?というのが最大の疑問w
テラス。このテラスに先ほどの玉座が鎮座している。両脇にある塔は建設当時、テヘランで最も高い建築物だったらしい。
こういうデザイン好き。アラブのデザインかわいいなと思うが、実際に家に取り入れたら浮きそうなのでできない。笑
暑すぎてこの後宮殿内のカフェで一休み。
女性は肌を露出してはいけないので、暑くてもタンクトップやキャミソールで過ごすというわけにはいかないんですよね。
長袖でなくとも七分袖くらいなら大丈夫なんですけれども、30℃超だとそれでも暑いので…。
休憩して汗が少し引いたところで、ゴレスタン宮殿の近くにあるバザールに連れて行ってもらいます。