【イラン旅行】シラーズ:当時の最先端、ピンクモスクは必ず朝に行くべし。
シラーズ2日目。
この日は朝からNasir ol-Mulk Mosque、通称「ピンクモスク」へ。
ピンクモスクは19世紀後半、カジャール朝時代に建設されました。
外も中もどこを見てもピンクなのですが、実はこのピンクを抽出する技法は19世紀以降に確立されたもの。(金から抽出するんだそう。)
これ以前はモスクなどのタイルに使われる色が青が圧倒的に多かったようです。
その点でこのピンクモスクは当時、最先端の技術を使ったモスクだったと言えます。
またピンクモスクが建てられた19世紀後半はイランが近代化に足を踏み入れた時代でもあり、建築技法や色遣いにおいてヨーロッパの影響を受けているというところも注目すべき点です。
どんな人がこのモスクをデザインしたのか気になる。従来のものと違うという批判などはなかったのだろうか?(日本人的思考w)
19世紀になって初めて使われるようになったというピンクをふんだんに使っている。
こちらが写真でよく見る西の礼拝堂。
壁一面に並ぶステンドグラスから日の光が差し込んで幻想的な雰囲気です。
太陽の位置が低いときにしか日が差し込まないので午前中、それも早い時間に行くのが良いみたいです。
ちなみに私たちは7時45分頃に行きました。
観光客は私たちの他に3〜4組いたでしょうか。
意外と少なかったのでゆっくり見学できましたし、写真も存分に撮ることができました。
ゆっくりと見学したいなら午前8時までに行くのがいいかと思います。
8時半ごろから一気に人が増え始めたので。
観光スポットとはいえモスク、しかも礼拝堂ですので静かに、お祈りしている方々の邪魔にならないように見学しなければいけません。
ステンドグラス以外にも見所がある礼拝堂。全部ピンク。かわいい。
冬に行くと太陽の位置が低くもっと深くまで光が差し込むよう。
朝イチで行くと人が少ないので、写真を撮る場所も選べる。
ここが撮影スポットだよとガイドさんに教えてもらう。
ここにステンドグラスをはめよう!って考えた人、天才。
礼拝堂だけではなく外観も美しい。
イランの建築技術にはただただ感心するばかり。
こちらもピンクモスクの一部。
でも観光客は全然いません。
ここは昔マドラサ(イスラム教の神学校)だったとガイドさんが言っていた気がするけれど、記憶が曖昧です。
詳しい方いらっしゃいましたら教えてください。
西の礼拝堂と構造は似ているがこちらはかなりシンプル。
この後、シラーズ観光のハイライトでもあるペルセポリスへ向かいます。
写真がかなり多くなりそうなのでペルセポリスに関しては次回の記事に分けて書きます。
ペルセポリスからの帰りにコーランゲートに立ち寄ったので、最後にそちらの紹介を。
シラーズの玄関口と言われているコーランゲート。
当時イラン~イラクを統治していたブワイフ朝の王の命によって建てられました。
王は出来上がった門の上にコーランを置くように命じました。
そうすれば人々がコーランの下を通ることができると考えたのです。
イスラム教にはコーランの下を通れば安全な旅ができる、神が見守ってくれるという言い伝えがあるんですって。
以降、コーランゲートは旅人が道中の無事を祈る場所となりました。
支配王朝の衰退や地震によってオリジナルのコーランゲートは廃墟となり、1949年に再建されたのが現在のコーランゲート。
ゲートに置かれていたコーランは現在、シラーズのパールス博物館に保管されているそうです。
一見ただのゲートに見えますが歴史を知ると一気に面白味が増します。
シラーズからペルセポリスの道中にありますので、コーランゲートに立ち寄ることもお忘れなく。