Spice of Life

イギリスでイタリア人と暮らす日本人のブログ。

【イラン旅行】シラーズ:アケメネス朝の都、ペルセポリスで古代ペルシャの力を垣間見る。

早朝にピンクモスクを見学し、いよいよペルセポリスへ。

シラーズ滞在の中で一番楽しみにしていた場所です。

 

シラーズからペルセポリスまでは車で1時間ほど。

交通手段が限られておりますので(ミニバスがあるらしいが直行便はないらしい)、ツアーに参加するなり車をチャーターするなりして前もって交通手段を確保しておくのがよさそうです。

 

到着してすぐのビジターセンター(チケット売り場)のすぐ横にトイレがありますので、見学ツアーを始める前に済ませておくと安心です。

5月のシラーズは30℃を超える暑さ、すべての水分が汗として流れ出るのでトイレに行く回数は少なくて済むのですけどね。(いいのか悪いのかw)

 

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簡単な場内地図。

 

ペルセポリスはみなさまご存知、ダレイオス1世によって築かれたアケメネス朝ペルシアの都です。

山の中に作ってしまったためアクセスが悪く、実際の政治はスサやバビロン、エクバタナで執り行われていたそう。(なんやそれw)

ペルセポリスは主に式典や行事のための場所で、王は主に春をペルセポリスで過ごすことが多かったんですって。(一番過ごしやすいからかな?)

 

ダレイオス3世の治世時にマケドニアのアレクサンドロス大王がペルシャ帝国を征服しようとペルセポリスを焼き払ってしまいます。

マケドニアの支配下でもペルセポリスは都として機能していましたが、セレウコス朝の支配が始まるとどんどん衰退していき廃墟になってしまいました。

 

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ダレイオス1世の息子、クセルクセス1世によって作られた門。顔がほとんど残っていないが、逆に胴体がちゃんと残っているのはすごくないか?と思った。

 

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門の反対側。こちらは保存状態良好。顔はつぶされているが…。

 

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この機器をレンタルすると当時のペルセポリスを再現した映像を3Dでみることができる。遺跡と最新技術のコラボw目の前の遺跡と見比べると楽しいのでおススメ。

 

ちなみにこのVR機器は入口ではなく、入場後にクセルクセス門の辺りのテント内で貸し出しているのを借りました。

あまりにも簡易的なテントなので最初詐欺かと思ったのですが(何でもかんでも疑うw)、ガイドさんがちゃんとしたやつだよと教えてくれ、どんな風に見えるのか試させてくれたので一台だけ借りて夫と交代で使いました。

 

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ペルセポリスで見逃せないのがアパダナ(謁見の間)の細かいレリーフの数々。

それぞれにストーリがあるのですが、朝貢する属国人の様子を描いているものが多かったです。

 

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ライオンと雄牛のレリーフ。ペルセポリス内で多く見かける。ライオンは絶対的な権力の象徴として好まれていたんだそう。

 

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国による衣装の違いを正確(かは実際わからんけどもw)に表していて面白い。

 

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王に献上する貢物あれこれ。見ているだけで楽しい。

 

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こちらはダレイオス1世の宮殿。

王が実際に暮らしていたとされるプライベートな空間です。

 

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ここは他の場所に比べて多くの建物が残っており(といっても柱のみですが)、レリーフも保存状態の良いものがたくさん見受けられました。

 

ペルセポリスを見てまわった後は、車で10分ほどの場所にあるネクロポリスへ。

アケメネス朝時代の王のお墓です。

 

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写真に写る人との対比でわかると思うが巨大。こんな大きいお墓作る必要ある?ってくらい巨大。

 

このうちの一つはダレイオス1世のお墓。

残る3つは「多分」クセルクセス1世(ダレイオス1世の息子)、アルタクセルクセス1世(クセルクセス1世の息子)、ダレイオス2世(アルタクセルクセス1世の息子)と言われてはいますが確証はないらしいです。

 

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ササン朝のシャープール1世のレリーフ。ササン朝時代に付け加えられた。

 

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これまでは本で読んだことしかなかった世界が目の前に広がっていて、感動&感激しまくった一日でした。(語彙力w)

中学生や高校生の頃はただ何となく頭に思い描いていただけのことを大人になれば実行できる、大人ってすごいなと思う。

 

ペルセポリス内は日陰が少なく、5月末でも干からびそうなくらい暑かったのでみなさん水分補給はお忘れなく…。

荷物に余裕がある人は魔法瓶の水筒を持っていくとよいかと思います。

冷たい水を買っても気温が高すぎてすぐにぬるま湯になるので。笑