【イラン旅行】イスファハーン:豪華な内装のシャイフルトゥフッラーモスク。壁画が見どころのチェヘルソトゥーン宮殿の見学もお忘れなく。
続いてはイマーム広場で一際目立つ存在、シャイフルトゥフッラーモスクへ。
王やその家族が祈るための場所が必要だと考えたアッバース1世が、アリカプ宮殿の反対側に造らせたモスクです。
一つ前の記事に書いたイマームモスク(シャーモスク)が公共のモスクだったのに対し、シャイフルトゥフッラーモスクは王とその家族のプライベートモスクで入口は厳重な警備に守られていました。
宮殿からモスクへの移動の際に人目につくのを避けるため、王とその家族は地下トンネルを使ってモスクへ通っていたそうです。(そのトンネルを見てみたい。)
シャーモスクよりシンプルな外観。
プライベートモスクとして建てられたためシャーモスクより小さく、ミナレットも作られませんでした。
ミナレットにはアザーンを流して礼拝を促す役割があるので、プライベートモスクには必要なかったというわけです。
内部の装飾は有名なイラン人職人によって手掛けられ、当時はイランで一番美しい建物と言われていました。
こちらのエイワーンも美しい。
内装はシャーモスクより豪華。さすが王のためのモスク。
ドームはこれまた繊細な美しさ。ゴールドをベースに使うことでシャーモスクとの差別化を図れている気がする。
窓から差し込む光で天井に孔雀が羽を広げているように見える。
どこを切り取っても絵になる。センスのない夫カメラマンでもよい写真が撮れるw
近くにいた違うグループのガイドさんが「ここにカメラ置いて写真撮るんや!」って教えてくれた。笑
窓ひとつとっても綺麗。
外観だけ見るとシャーモスクの方が迫力があるし目立つのですが、内装はシャイフルトゥフッラーモスクの圧勝。
当時の人たちはこれを見ることができなかったんだなと思うと、他人事ながら惜しいですね…。
イマーム広場にはバザールに繋がる入口があります。
イスファハーンのバザールはシラーズのものより大きくてお土産になりそうなものもたくさん売っているので、まとめ買いするならここで買えばいいかなと思います。
スパイス屋さん。
イマーム広場を後にして、広場のほど近くにあるチェヘルソトゥーン宮殿へ向かいます。
チェヘルソトゥーン宮殿は1588年のアッバース1世の治世時に建設が始まったにもかかわらず、完成させたのはアッバース2世。1647年のことです。
主に式典や国の要人を迎えての晩餐会など国家的行事の際に使用されました。
建築スタイルには中国やヨーロッパの影響も受けたと言われています。
チェヘルソトゥーンは「40の柱」の意。
正面テラスには20本の柱が建てられており、それが水面に映ると倍の40本になるためそのような名前が付けられたそうです。
といっても実際に40本の柱を見ることは難しいんですけれどね…。
キラキラのエイワーン。
近くで見てもキラキラ。イランのエイワーンはムカルナス装飾が多い。豪華に見えてよい。
大広間には歴史上の出来事が描かれている6枚の壁画があります。
6枚のうち2枚はカージャール朝時代に追加されたものです。
アッバース1世の晩餐会。
アッバース2世がテュルキスタンの王をもてなしてる。
イェニチェリ(オスマン帝国の歩兵)と戦うイスマーイール1世。
アフシャール朝のナーディルシャーのインド侵攻。
ペルシャに逃れてきたインドの王子を受け入れるタフマースブ1世。
ウズベク人と戦うイスマーイール1世。
女子高生がデコったみたいな色使いの天井。笑
建築美を楽しむのはもちろん、歴史が好きな方は大広間の壁画を見るのもワクワクすると思います。
イマーム広場のすぐ裏手にあるので、チェヘルソトゥーン宮殿を見学することもお忘れなく。