Spice of Life

イギリスでイタリア人と暮らす日本人のブログ。

【イラン旅行】シラーズ:バキルバスハウスとバキルモスクを一気に見学。一日の締めくくりはアリー・イブン・ハムザ聖廟。

休む暇もなくガイドがあれこれ色んな場所へ連れて行ってくれます。

運転手がいるのはやはり強い。

 

続いての目的地はバキルバスハウス。

ザンド朝時代に建てられた公衆浴場です。


f:id:oliamemo:20210327215923j:image

一面に神話や宗教的な物語が描かれているのが特徴。当時の様子を再現するために人形も置かれている。

 

f:id:oliamemo:20210327215933j:image

天井や壁に描かれた絵を湿気から守るために石灰が使用されていた。

 

f:id:oliamemo:20210327215913j:image

八角形の天井。

 

f:id:oliamemo:20210327215918j:image

公衆浴場に描く絵とは思えないほど細かい装飾。

 

まだまだ一日は終わりません。

シラーズは本当に見どころが多い、多すぎる。

 

バキルバスハウスのすぐ隣にあるバキルモスク。

お?バキル?公衆浴場と同じ名前じゃない?と。

ザンド朝時代の王がモスク、公衆浴場、バザールなど生活に必要な施設を集め、現在でいう複合施設のようなものを作ったんだそう。

 

f:id:oliamemo:20210328013708j:image

イランのモスクでよく見かける蜂の巣状の凸凹ドーム。ムカルナス装飾と呼ばれるらしい。

 

f:id:oliamemo:20210328013634j:image

 

f:id:oliamemo:20210328013628j:image

エイワーン(イスラム建築によくある三方が壁に囲まれたドーム型の空間)には7色が使われているそう。使いすぎな気がするけどゴチャゴチャしてないのがイラン建築のすごいところ。

 

f:id:oliamemo:20210328013543j:image

 

f:id:oliamemo:20210328013549j:image

ザンド朝建築の傑作ともいわれているミンバル(説教壇)。

 

f:id:oliamemo:20210328013700j:image

美しいアーチが立ち並ぶ。日陰になっていてホッと一息つける場所でもある。

 

f:id:oliamemo:20210328013623j:image
写真を撮っていたら傍にいたおじいちゃんが「写真を撮ってくれ」とポーズを決めてくれたw撮った写真を欲しいと言われるわけでもなく…俺の写真持っといてくれよ!ってことかな?笑

バキルモスクのすぐ近くにはバザールもあります。

バキルバザールと呼ばれ、先ほど話した複合施設の一部です。

テヘランのバザールよりは観光客向けな気がしました。

 

f:id:oliamemo:20210328032244j:image

絨毯屋がめっちゃ多い。今考えたら一枚くらい買って帰ればよかったな。でも我が家のインテリアには合わなさすぎるか…。

 

f:id:oliamemo:20210328013605j:plain

 

バザール内でこの辺の名物らしいアイスクリームを食べました。

この辺りの名物らしいです。

アイスクリームというよりはかき氷っぽい?

 

ココナッツっぽく見えますがココナッツではありません。

何味なのかはよくわかりませんでしたが、甘さ控えめで飲むように食べられました。笑

 

f:id:oliamemo:20210328032210j:image

バザールの中庭らしきところ。

 

f:id:oliamemo:20210328032227j:image

 

アイスクリームを食べてクールダウンをしましたので、この日最後の目的地のAli Ibn Hamza Holy Shrineへ向かいます。

日本語ではアリー・イブン・ハムザ聖廟と言えばいいのでしょうか、なにせ日本語の情報がほとんどないのでよく何と呼べばいいのかかわりません。

 

本当はシャーチェラーグ廟に行きたいとガイドに伝えたのですが、「それよりももっといい場所があるから!」と連れて行かれた(言い方w)のがここ。

 

アリー・イブン・ハムザはアッバース朝の迫害から逃れてシラーズにたどり着き、洞窟の中で隠れて暮らしていたんだとか。

生活費を稼ぐために市場で木材を売っていたところを兵士に気付かれ、斬首されます。

彼の頭はイラクのバグダッドへ送られたが、体はイランに残されたまま。

アリー・イブン・ハムザの体が埋まっている場所にこの聖廟が建てられたようです。

 

アッバース朝はスンニ派、アリー・イブン・ハムザはシーア派なので迫害されてシーア派のイランに逃れてきたことは理解できるんですね。

でもそれならなぜシーア派のイランの王に斬首されてしまうのでしょう?

アリー・イブン・ハムザはシーア派とはいいつつ従来とは異なる教理を説いて分派しようとしていたようなので、結果的にシーア派からも疎まれてしまったということなのでしょうか。

でも聖廟を建てるということは疎まれてるわけでもなさそう?

この辺、詳しい方がいらっしゃいましたら是非教えてください。

 

f:id:oliamemo:20210328032155j:image

 

f:id:oliamemo:20210328032216j:image

見た目はごくごく普通のモスク。

 

観光客らしき人が全然いなくて中に入るのをためらっていたら、ガイドさんが「気にせず入って大丈夫」と。

受付に座っていた女性が案内してくれ、お茶とお茶菓子まで出してくれました。

パンフレットとかポストカードとか自由に持って帰ってね、写真も好きなだけ撮ってねってめちゃくちゃ優しかったです。


f:id:oliamemo:20210328032232j:image

 ひぇー。これまでにないキラキラ具合。


f:id:oliamemo:20210328032159j:image

お祈りしている人もいたので邪魔にならないように見学。このような場所を観光客にも快く開放してくれて本当にありがたいなぁ…。

 
f:id:oliamemo:20210328032149j:image

グリーン大好きマンをうならせるほどの緑。


f:id:oliamemo:20210328032222j:image

上から下まで緑。

 

f:id:oliamemo:20210328032239j:image

 

シャーチェラーグ廟に行っていないので比較はできませんが、こちらは観光客も少なく(というかほとんどいない)、ゆっくり見学したい方にはよいかと思います。

ここで出会った人たちはみんな英語が流暢で、あれこれ話もしてくれて楽しかったです。

ロンドンに留学していたという聖職者の男性もいらっしゃいました。

 

そうそう、このアリー・イブン・ハムザ聖廟を見学するにはチャドル(貸してもらえます)の着用が必須ですのでご留意ください。

 

これにてシラーズ一日目が終了。

一日一日がめちゃくちゃ濃い。

翌日はにはペルセポリス見学が控えておりましたので、ウキウキしながら就寝。