Spice of Life

イギリスでイタリア人と暮らす日本人のブログ。

イタリア人と日本人のカップルはBrexitの後もイギリスで暮らせるのか。

来年3月29日をもって、イギリスがEUを脱退することをご存知の方も多いと思います。

 

そこで気になるのが、イギリスがEUを脱退したら今イギリスに住んでいるEU市民そしてその家族の扱いはどうなるのかということ。

これまではEU市民であればID一つでイギリスに来て住居を探したり働いたりすることが可能だったわけです。

配偶者や子供がEU市民でない場合は別の手続きが必要ですが、それでも比較的簡単な手続きで家族をイギリスに連れてくることができます。

 

しかし、イギリスがEUを脱退すればルールが変わります。

私の彼はイギリス在住5年目、イギリスの会社に雇用されているので放り出される可能性は少ないと思います。

私はというとワーホリで2016年11月から2018年10月までイギリスに滞在、そのときはイギリスに戻ってくる気はなかったのでワークパーミットも何も取っていないわけです。

 

結婚後しばらくは引き続きロンドンに住む予定の私たち。

私が彼と一緒に暮らす方法は彼にスポンサーになってもらい、私が配偶者ビザを申請するしかないのです。

EU市民とその配偶者という立場の私たちにとって、Brexit後のルール改正は大問題。

場合によってはイギリスに住めない可能性すら出てくるんですからね。

 

今年10月、Home OfficeからのBrexit後のEU市民の扱いについてのメールニュースを受け取りました。

 

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©Home Office

 

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EU市民とその家族は2019年3月30日から2021年6月30日の間に、Home Officeが定める新しいルールに則って在留許可を申請しなければならない、と書いてあります。

 

ニュースレターにEU Settelement Schemeについてのリンクが貼ってあったので、そちらも確認しました。

 

www.gov.uk

 

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EU市民、またその家族はsettled-statusという在留許可を申請すれば2020年12月31日以降も合法的にイギリスに滞在できるとありますので、それまでは現行制度が適応されるということでしょうか。

2年弱の準備期間があるということですね。

※ノルウェー、アイスランド、リヒテンシュタイン、スイス国民の扱いについては協議中とのことですので、EU市民とは扱いが異なる結果になるかもしれません。

 

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申請料は£65(日本円で約1万円)。

それほど高くないですね、割と良心的。

イギリスってビザのこととなるとふっかけてくるイメージがあるので一安心。笑

 

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 申請する権利があるのは、

・EU市民とその家族。

・2020年12月31日以前にイギリスに住み始めた人。

・連続して5年間イギリスに住んでいる人。(イギリス在住歴が5年未満の人はpre-settled statusという別の在留許可を申請しなければなりません。)

 

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pre-settled statusでもイギリスでの居住と就労が認められます。

在住歴が5年になれば、settled-statusに変更可能です。

 

2020年12月31日以降にイギリスに入国した場合は別のルールが適応されると思うので、EU市民と結婚してイギリスに住む予定の方はそれまでにイギリスに引っ越すのが確実だと思います。

 

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非EU市民が在留許可を申請する場合は、EU市民の配偶者やパートナーでなければいけません。

関係が証明できれば法的な婚姻関係になくても大丈夫なようです。

 

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将来子供が生まれたら、その子供はどうなるのか。

親がpre-settled statusを保有している場合、イギリス国内で生まれた子どもには自動的にpre-settled status(在留許可)が与えられます。

両親のどちらかがイギリスの市民権またはsettled-statusを保有している場合は、子供にもイギリス市民権が付与されるようです。

 

私たちの場合、この在留許可を申請する時期には彼がsettled-statusを取得できると思うので、イギリスで子供を産めば私たちの子供はイギリス人としての権利を与えられるはずです。

(まだ数年は子供を持つ予定がないし、イギリスで出産するかも未定ですが。)

 

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イギリスで在留許可を取得すると認められる権利は以下の通りです。

・就労

・NHS(国民保健サービス)の利用

・就学

・福利厚生や年金などの公的サービスの利用

・イギリス国内外の自由な往来

 

これまでEU市民やその家族に認められていた権利はそのまま引き継がれるようです。

 

以上、ホームオフィスのウェブサイトを見る限り、在留許可の申請さえ怠らなければこれまでどおりイギリスに滞在できそうなので一安心です。

とはいえ、今後また突然ルールが変わる可能性に備え、私たちはイギリス以外の選択肢も検討しています。

無事にイギリスで在留許可を取得できることを願います。